2012年01月29日

カーネーション15

2012年1月29日(日)

ふりんエピソードの週が終わった。
リスキーなエピソードを,なかなかうまくまとめたと思う。

基本はいいことと悪いことのジェットコースター展開。
周防とのセツドあるよい関係のなかで感じる幸せを描いたら,急転直下,世間の目にさらされる。
糸子にとっては昌ちゃんの批判がいちばんこたえたであろう。
こたえたであろうが,自分の行動をかえるつもりはない,と。
おお,このあたり,スカーレット・オハラじゃのう。
で,二階で畳に耳をあててた子どもらが降りてきて,

お母ちゃんはなんも間違ったことしてない

と,三猿頭を床にすりつける。
母を守る子どもらのけなげさに涙がこぼれたが,かといって,これで無理が通ったんでは後味がわるいなあ,と思っていたら,脚本家が次に用意したシーンは,学校帰りの優子が周防の子と思しき子ども二人を発見し,

お父ちゃんをかえせ

だったかな,長崎弁でそういう意味のことばを投げつけられる,というもの。
おお,ここで,ちゃんとバランスとったな,と思う。
けなげな子どもの反対側に,お父ちゃんをとられて悲しむ子どもがいる。

優子もここで人の関係の複雑さを知ったであろう。

まわりの冷たい視線にめげずに周防を雇い続ける糸子は,隣町にテーラーの店を買い与える。
糸子の意に相違して周防は喜ばん。
このあたりもスカーレットである。
スカーレットもアシュレーに木材商の店をやらせたもんなあ。しかも夫フランクが死んだあとの店をまかせるのだからえげつない。
そもそも商売に向かぬ夢見る文学青年アシュレー君は営業成績ふるわない。

あなたは気にしないでいいの,私がその分稼ぐから

なんつって,男のプライドぺしぺしに折ってることも気づかず,それが愛だと思っている子どもっぽいスカーレット。
ますます意気消沈のアシュレーにも気づかない。

糸子はスカーレットよりは人の感情に敏感であった。
浮かぬ顔の周防に気づき,自分の行為が奪ったものを悔いる。
その日の「生まれて初めての朝帰りっちゅうもん」,そのあとの毛布にくるまって詰問する母の姿,という結末のつけかたは,よかった。

予告によれば,時計はぐっと進んで子どもたちは成人前。
だから周防との関係の話はこれで終わりなんだろうか。
あるいはうんと後になってまた,「隣町のテーラー」が登場するのかな。
周防が登場して焼けぼっ食いに火がつく展開はめんどくさい感じがするが,愛すべきハッタリ野郎の北村があれっきり,というのはさびしい。
土曜日の締めくくりは「うちは前に進むことにしました」だったけど,過去うちすてて進むなかに,打ち捨てた過去がふたたび出てくる展開,希望。





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Posted by ボブ・マリ at 21:59│Comments(2)テレビ
この記事へのコメント
今日は早速北村が登場しましたね。ボブさんの読みはすごいねぇ。
Posted by gackt at 2012年01月30日 19:41
はい,あたりましたね~

6年とは長い年月ですけど,その間ずっと三月に1回,夕飯よべれにきてたんですかね。
でもマサちゃんはまだひとりもんなんですね~
そして北村はまだ糸子にほれてるのか。
北村が出てくるっていうことは,三浦組合長,さらには周防さんの再登場もありうるのかな。
Posted by ボブ・マリボブ・マリ at 2012年01月30日 21:08
 
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